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温かい話。
「ね、チップス、考えてみると、こんなところに何百という元気ざかりの少年が閉じこめられていることが、そもそも不自然極まる話なんですわ。~後略~」
~P38~
学校を指して、そう評する女性、キャサリン。
また、やれ能率だ、最新式だと…それが何だというんだ?ロールストンはブルックフィールドを工場に見立てて、これを経営して行こうとしている、金力と機械に基礎を置いた俗物の教養を生産する工場に。
~P63~
そう考えるチップス。
例えば、空の旅をしたこともなく、トーキーを見たこともないそんなことが思い出された。だから、彼は学校で一番年下の生徒より経験があるとも言えず、されば、老年と若年とのこの逆説こそ、万人が進歩と呼ぶものなのだと考えるのであった。
~P96~
素直で、謙虚な思考。
何かの問題提起があるわけでもなく、こういう人物が居たんだよ、と物語る文章。
それが、素晴らしく美しい。
学校という閉ざされた空間に根を張り、経年していく様を次々に回想する教師、チップス。
俺とは、正反対とまではいかないにしろ(なにせこれからどう変わるかは俺にもわからないのだから)今の俺の志向とは大分違う。
それは、きっと時代のせいではない。
きっと、今もこんな教師は少なからず居ると思う。
そして、社会にとって必要な人物だ。
キャサリンの考え、ロールストンの考え、チップスの考え、三者三様の考えの他に、退職をしたチップスを理事に迎えるべく働く若い教師や、子供たちが登場するが、彼らの全てが、現代にも存在するのだと思う。
そして、急進的なロールストンが居れば、それに反する者も居る。
人間の進歩についての描写があるが、結局、人間の社会生活の本質は何も変わってなどいないのだと思った。
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