それほど

多くの仕事に就いたことはないが、何をするにもそれなりの専門知識やテクニックがあると思う。

採血の針が使い回されるという素人でも異常とわかる事態。
消費期限切れの食品が市中に出回り、まことしやかに嘘をばら蒔く営業職も少なくない。

大きな組織(市とか県とか国とか)に属していなければ満足に息も出来ないシステムを作っておいて、その管理の難しさに対しては見て見ぬふりを決め込む。
得体の知れない食品を、得体の知れない医学を、得体の知れない建造物を、得体の知れない様々を受け入れて生きている。

などと考えてみると、「まぁしょうがないじゃない」という一種の諦めや投遣りの上に生活は成り立っているのだなと思う。
それは何かに裏切られても平気で居られるといった強さではない。

俺は「しょうがないじゃないの回路」が少し鈍感な不良品。